「夏を制する者は受験を制す」——中学受験の世界で繰り返し語られる言葉です。夏休みは約40日間、学校の授業が止まり、自分の課題のためだけに時間を使える一年で唯一の期間だからです。とはいえ、いざ夏休みを前にすると、「何をどれだけやればいいのか分からない」「塾の夏期講習だけで本当に足りるのか」「家ではついダラダラしてしまいそう」と、保護者の方の悩みは尽きないものです。学年によってやるべきことも大きく違うため、よそのご家庭のやり方がそのまま当てはまるとも限りません。
この記事では、中学受験を目指すご家庭に向けて、小4・小5・小6の学年別に「夏休みの過ごし方」と「勉強時間の目安」、具体的な1日のスケジュール例、無理なく続く学習計画の立て方、夏に失敗しやすいパターンとその回避法、塾の夏期講習との付き合い方、保護者ができるサポート、そしてオンライン家庭教師の活用法までをまとめて解説します。読み終える頃には、「うちの子はこの夏、何をどう進めればいいのか」の輪郭がはっきり見えるはずです。
中学受験で夏休みが「天王山」と言われる3つの理由
結論から言うと、夏休みが重視されるのは「受験本番の前に、まとまった時間を弱点補強に使える最後の長期休み」だからです。理由を3つに分けて見てみましょう。
理由1:学校が止まり、時間の使い道を自分で決められる
普段の生活では、学校と塾と宿題をこなすだけで一日が終わってしまいがちです。夏休みは学校の授業がない分、自由に設計できる時間が1日あたり数時間単位で増えます。この時間を「今の自分に本当に必要な学習」に充てられるかどうかが、夏の成果を大きく左右します。逆に言えば、目的を決めずに過ごすと、増えた自由時間はそのままゲームや動画に流れていきます。時間が増えること自体は、プラスにもマイナスにも働くのです。
理由2:2学期以降は新出単元と実戦演習で手一杯になる
多くの進学塾では、9月以降のカリキュラムは応用演習や志望校対策へと軸足が移ります。特に小6は、秋から過去問演習が本格化するため、基礎に立ち返ってじっくり穴を埋める時間はほとんど取れなくなります。「基礎の総点検ができる実質的なラストチャンスが夏休み」というのは、決して大げさな表現ではありません。小4・小5にとっても、1学期に消化しきれなかった単元を積み残したまま2学期の新出単元に入ると、つまずきが雪だるま式に大きくなっていきます。
理由3:学力差がつきやすく、逆転も起きやすい
夏休みは、受験生全員に同じだけの時間が与えられます。だからこそ、過ごし方の差がそのまま学力差につながりやすい期間です。計画的に弱点をつぶした子は秋の模試で伸び、なんとなく過ごした子は伸び悩む——という傾向は、多くの塾関係者や家庭教師が口をそろえて指摘するところです。裏を返せば、これまで思うように成績が上がらなかったお子さんにとっては、挽回の最大のチャンスでもあります。「うちはもう出遅れた」と焦る必要はなく、この夏をどう設計するかがすべてです。
なお、中学受験全体のスケジュールや塾選び・費用の考え方をまず整理したい方は、中学受験の基礎知識をまとめたガイド記事もあわせてご覧ください。全体像をつかんでから夏の計画を立てると、迷いが減ります。
【学年別】中学受験の夏休みの勉強時間の目安と過ごし方
まず、学年ごとの勉強時間の目安と夏休みの目的を一覧で確認しましょう。ここでの時間は「塾の夏期講習を含む、机に向かう合計時間」の目安です。お子さんの体力や現在の学習状況によって前後して構いません。
| 学年 | 1日の勉強時間の目安 | 夏休みの主な目的 |
|---|---|---|
| 小4 | 2〜4時間程度 | 学習習慣の定着と1学期内容の復習。勉強を「嫌いにさせない」ことが最優先 |
| 小5 | 4〜6時間程度 | 受験の土台となる重要単元の完成と、苦手の早期発見・克服 |
| 小6 | 8〜10時間程度 | 基礎の総固めと弱点補強。秋からの過去問演習に耐える土台づくり |
小4の夏休み:習慣づくりと「学ぶのは楽しい」という体験を最優先に
小4の夏に最も大切なのは、勉強量を積み上げることではなく、「毎日決まった時間に机に向かう」習慣をつくることです。時間の目安は午前と午後を合わせて2〜4時間程度。内容は、1学期に塾で習った算数の計算・図形、国語の漢字・語句の復習を確実に固めれば十分です。余った時間は、読書、博物館や科学館めぐり、自由研究、家族旅行など、知的好奇心を広げる体験にたっぷり使いましょう。この時期の実体験は、のちに理科や社会、国語の読解で「あ、これ知っている」という形で効いてきます。遊びと学びを対立させないことが、小4の夏の一番のコツです。
小5の夏休み:受験の土台となる単元を仕上げる正念場
小5は、多くの塾のカリキュラムで割合・速さ・比といった「受験算数の核」になる単元を扱う学年です。ここでのつまずきは小6の応用演習全体に響くため、夏の間に1学期までの重要単元を仕上げておくことが何より重要です。時間の目安は夏期講習を含めて1日4〜6時間程度。講習の復習を最優先にしつつ、模試や小テストの結果から苦手単元を2〜3個に絞り、集中的に解き直しましょう。受験まではまだ1年半あるので、小6ほど根を詰める必要はありません。週に1日は勉強を軽めにする日を設け、秋以降も長続きするペースを保つことが大切です。
小6の夏休み:1日8〜10時間、ただし「時間」より「何を埋めたか」
受験学年の小6は、夏期講習と家庭学習を合わせて1日8〜10時間程度が一般的な目安です。ただし誤解してほしくないのは、「10時間机に向かうこと」自体が目的ではないという点です。大切なのは、この夏で「どの単元の穴を埋めたか」。秋以降は過去問演習が始まり、基礎に戻る時間はほぼありません。これまでの模試の成績表を並べ、失点の多い単元をリストアップし、優先順位をつけて一つずつ潰していく——この地道な作業こそが、秋以降の伸びを決めます。志望校がある程度固まっている場合は、その学校の出題傾向に合わせて補強分野を選ぶと、さらに効率が上がります。
中学受験生の夏休み1日スケジュール例【小4・小5・小6】
次に、1日の過ごし方の具体例を学年別に紹介します。共通のポイントは3つです。(1)頭が最も冴えている午前中に算数など思考系の科目を置く、(2)昼食後の眠くなりやすい時間帯は軽い作業や休憩に充てる、(3)夜は理科・社会・漢字などの暗記ものに使う。そのまま真似る必要はなく、お子さんの生活リズムや講習の時間割に合わせて調整してください。
小4のスケジュール例(家庭学習中心の日)
| 時間帯 | 内容 |
|---|---|
| 7:00〜8:00 | 起床・朝食・身支度 |
| 8:00〜9:00 | 計算練習・漢字(毎日の固定メニュー) |
| 9:00〜10:30 | 算数:1学期内容の復習 |
| 10:30〜12:00 | 自由時間・外遊び |
| 12:00〜13:00 | 昼食・休憩 |
| 13:00〜14:00 | 国語:読解1題または読書 |
| 14:00〜17:00 | 自由時間(プール・友達と遊ぶ・自由研究など) |
| 17:00〜18:00 | 学校の宿題・理科や社会のワーク |
| 18:00〜21:00 | 夕食・入浴・家族の時間 |
| 21:00 | 就寝 |
小5のスケジュール例(夏期講習がある日)
| 時間帯 | 内容 |
|---|---|
| 7:00〜8:00 | 起床・朝食・身支度 |
| 8:00〜9:00 | 計算・漢字などの朝学習 |
| 9:00〜12:00 | 塾の夏期講習 |
| 12:00〜13:30 | 帰宅・昼食・休憩 |
| 13:30〜15:00 | その日の講習内容の解き直し |
| 15:00〜16:30 | 自由時間・昼寝 |
| 16:30〜18:00 | 講習の宿題・苦手単元の演習 |
| 18:00〜20:00 | 夕食・入浴・休憩 |
| 20:00〜21:00 | 理科・社会の暗記もの |
| 21:30 | 就寝 |
小6のスケジュール例(夏期講習がある日)
| 時間帯 | 内容 |
|---|---|
| 6:30〜7:30 | 起床・朝食・計算と漢字の朝学習 |
| 8:00〜9:00 | 前日の講習内容の復習 |
| 9:00〜15:00 | 塾の夏期講習(昼食を挟む) |
| 15:00〜16:00 | 帰宅・おやつ・休憩 |
| 16:00〜18:00 | その日の講習の解き直し・宿題 |
| 18:00〜19:30 | 夕食・入浴・休憩 |
| 19:30〜21:00 | 弱点単元の演習 |
| 21:00〜21:30 | 理科・社会・語句の暗記 |
| 22:00 | 就寝 |
講習のない日は、午前3時間・午後3時間・夜1〜2時間の三分割を基本に、丸ごと弱点補強に使えます。多くの塾ではお盆前後に講習のない期間が設けられますが、ここは「弱点補強のゴールデンタイム」であると同時に、生活リズムが崩れやすい魔の期間でもあります。この期間だけの簡単な計画をあらかじめ作っておくと安心です。なお、小6であっても睡眠時間は7〜8時間を確保してください。睡眠を削ると記憶の定着も日中の集中力も落ち、勉強時間を増やしたつもりが総合的な学習効率はむしろ下がる、という本末転倒が起きがちです。夜更かしして頑張るより、朝型のリズムで淡々と回すほうが、40日間の合計では確実に多くの内容を消化できます。
失敗しない夏休みの学習計画の立て方5ステップ
「計画を立てたのに3日で崩れた」は、中学受験の夏の定番の失敗です。原因の多くは、計画そのものが精密すぎること。次の5ステップで、崩れにくい計画を作りましょう。
- ステップ1:現在地をデータで把握する——直近の模試やテストの成績表と答案を見直し、失点の多い単元を書き出します。「なんとなく算数が苦手」ではなく、「割合の文章題で毎回落としている」というレベルまで具体化するのが出発点です。
- ステップ2:夏の目標を「単元」で決める——「偏差値を5上げる」のような結果目標ではなく、「つるかめ算を自力で解けるようにする」「歴史の流れを通しで説明できるようにする」といった行動レベルの目標に落とします。数は学年に応じて2〜5個までに絞りましょう。
- ステップ3:週単位の計画に分解する——約40日を5〜6週に分け、「第1週は割合、第2〜3週は速さ」のように単元を割り振ります。この段階では日単位の細かい計画は作りません。粗い計画のほうが、実は長持ちします。
- ステップ4:1日の「型」を決める——前章のスケジュール例のように、起床時間・朝学習・午前・午後・夜の枠を固定します。毎日ゼロから「今日は何をしようか」と考えると、それだけで親子ともに意志力を消耗してしまいます。
- ステップ5:週1回の調整日を入れる——計画は必ず遅れるものです。日曜日などに「遅れた分を取り戻す・順調なら休む」ための予備日を設けておくと、多少の遅れで計画全体が崩壊するのを防げます。
最大のコツは、「7割の力で回る計画」にすることです。最初からフルパワー前提の計画は、体調不良や気分の波で一度崩れると立て直せません。「これなら余裕を持ってこなせる」と感じる量から始めて、順調なら少しずつ足していくほうが、結果的に総量は多くなります。
【科目別】夏休みの学習ポイント——算数・国語・理科・社会
学年別の方針と1日の型が決まったら、科目ごとの力点も押さえておきましょう。夏は4科目すべてを均等に頑張ろうとせず、配点が高く積み上げ型の算数を軸に据え、残りの科目を目的別に配分するのが基本です。
算数:計算力の維持と「解法の型」の習得を最優先に
算数は中学受験の合否を最も左右する科目と言われます。夏の間、計算練習だけは1日も欠かさず続けましょう。計算力は数日サボるだけで目に見えて鈍り、戻すのに時間がかかります。そのうえで、割合・速さ・図形など、模試で失点している単元の基本問題を「解法の型」が身につくまで繰り返します。難問への挑戦は、基本の型が固まってからで十分です。基本を飛ばして応用に手を出すのは、夏に最もやりがちな遠回りです。
国語:漢字・語句は毎日、読解は量より「精読」
国語は、漢字・語句・文法といった知識分野を毎日の固定メニューに組み込むのが夏の鉄則です。読解は量をこなすより、1日1題を時間をかけて「なぜこの答えになるのか」を根拠から説明できるまで読み込む精読のほうが力になります。加えて、まとまった読書の時間が取れるのは夏だけです。入試で出題されやすい物語文や説明文のジャンルに触れておくと、秋以降の読解演習の土台になります。
理科・社会:夜の暗記タイムを固定し「二度塗り」で定着させる
理科・社会は、夜の30分〜1時間を暗記タイムとして毎日のスケジュールに固定しましょう。理科は生物・地学などの知識分野を図や表とセットで整理し、計算が絡む物理・化学の分野は算数と同じく基本問題の反復を。社会は地理の総復習と歴史の流れの整理が夏の定番です。一問一答を寝る前に回し、翌朝の朝学習でもう一度確認する「二度塗り」をすると、定着率が大きく変わります。
なお、4科目を毎日すべて触る必要はありません。算数と国語の知識分野は毎日、そのほかは曜日で割り振る、といった濃淡をつけたほうが、1つひとつの学習が深くなります。優先順位に迷ったら、「配点が高い科目」「積み上げ型で後から取り返しにくい科目」から先に固めるのが原則です。
塾の夏期講習との付き合い方——「全部受ける」が正解とは限らない
結論から言うと、夏期講習は「受けること」ではなく「消化すること」に価値があります。この視点を持つだけで、夏の成果は大きく変わります。
夏期講習のメリットと限界を知る
夏期講習のメリットは、既習範囲を網羅的に復習できるカリキュラム、毎日塾に通うことで生活リズムが保たれるペースメーカー効果、そして仲間と切磋琢磨できる環境です。一方で限界もあります。集団授業はクラスの平均に合わせて進むため、お子さん個人の苦手単元で立ち止まってはくれません。また、講習期間は授業と宿題の量が非常に多く、「授業を受けるだけで精一杯、復習が追いつかない」という消化不良が起きやすいのです。せっかく高い費用をかけても、解きっぱなし・聞きっぱなしでは学力は定着しません。
講座を取捨選択するという考え方
塾から提示された講座をすべて受講することが、必ずしもお子さんにとって最適とは限りません。たとえば、すでに得意で安定している科目のオプション講座を思い切って外し、その時間と費用を苦手科目の個別対策や家庭学習に振り分ける、という選択もあります。大切なのは「講習で何を得たいのか」を親子で明確にしておくことです。取捨選択に迷ったら、遠慮せずに塾の先生に相談してみましょう。お子さんの成績データを見ている塾側も、具体的な相談には具体的に答えてくれるはずです。
「塾なし・講習なし」で夏を戦う選択肢もある
近年は、塾に通わず、市販教材やオンライン指導を組み合わせて中学受験に挑むご家庭も増えています。自分のペースで弱点補強に全振りできるのは大きな利点ですが、ペース管理と客観的な学力測定が課題になります。塾なしで挑戦する場合の教材選びや進め方は、塾なしで中学受験に挑む方法を解説した記事で詳しく紹介しています。塾なしの場合こそ、模試の定期受験と、質問や進捗確認に応えてくれる第三者の伴走者を確保しておくと、夏の40日間が安定します。
中学受験の夏休みに失敗する7つのパターンと回避法
毎年多くのご家庭がはまりやすい「夏の失敗パターン」を、回避法とセットで整理しました。事前に知っておくだけで、かなりの確率で避けられます。
| 失敗パターン | 回避法 |
|---|---|
| 1. 計画が精密すぎて3日で崩壊する | 分単位の計画はやめ、1日の「型」と週単位の単元割りに簡略化。週1回の予備日で遅れを吸収する |
| 2. 夏期講習に「出席しただけ」で終わる | その日の講習内容をその日のうちに解き直す時間を、あらかじめスケジュールに組み込んでおく |
| 3. 得意科目ばかりやって苦手から逃げる | 最も集中できる午前中に苦手科目を固定配置し、「やったかどうか」だけを毎日チェックする |
| 4. 生活リズムが夜型に崩れる | 起床時間だけは死守する。朝学習を固定メニュー化して「朝起きる理由」を作る |
| 5. 問題を解きっぱなしで解き直しをしない | 間違えた問題に印をつけ、数日後にもう一度解く。「2回目で正解」して初めて完了とみなす |
| 6. 親子バトルで勉強どころではなくなる | 叱る役と見守る役を分ける、学習管理を塾や家庭教師など第三者に任せるなど、衝突の構造ごと変える |
| 7. 休みなしで飛ばして8月後半に失速する | 週1日は勉強を軽くする日を計画に入れる。旅行や遊びの予定も先に確定させてメリハリをつける |
特に多いのが、2の「講習の消化不良」です。夏期講習は受け身でも毎日が過ぎていくため、勉強した「気分」だけは十分に味わえてしまいます。しかし、授業で扱った問題を自力で再現できなければ、テストで点にはなりません。講習期間中は「授業3:復習1」程度の時間バランスを死守しましょう。
次に深刻なのが、5の「解き直し不足」です。学力が上がる瞬間は、新しい問題をたくさん解いたときではなく、「できなかった問題ができるようになったとき」だけです。丸つけをして正答率を眺めて終わり、では何も変わりません。間違えた問題だけを集めた「解き直しノート」や付箋管理は、夏の学習で最も費用対効果の高い習慣です。
そして6の「親子バトル」は、学習内容以前の問題として夏を台無しにします。長期休みは親子が顔を合わせる時間が長く、勉強の進み具合がすべて目に入るため、普段より衝突が起きやすくなります。「言っても直らないことを毎日言う」状態になっていたら、仕組みで解決する合図です。学習管理や声かけの一部を第三者に任せることも、立派な戦略の一つです。
親のサポートが夏の成果を左右する——できること・避けたいこと
夏休みの主役はお子さんですが、40日間の長丁場を支えるのは保護者の方です。役割のイメージは「監督」ではなく「マネージャー」。指示や命令ではなく、環境と仕組みを整えることに徹すると、親子ともに楽になります。
保護者ができる5つのサポート
- 生活リズムと体調の管理:起床・就寝・食事の時間を一定に保ち、暑さ対策と栄養面を支えます。夏バテで1週間離脱すれば、計画はどんな名案でも崩れます。体調管理こそ最大の学習サポートです。
- 学習環境を整える:涼しく静かな学習スペースを確保し、勉強時間中はテレビやスマホが視界に入らない配置にします。きょうだいがいる場合は、勉強時間帯の過ごし方を家族で申し合わせておきましょう。
- 計画の「伴走者」になる:計画づくりを子ども任せにも親の独断にもせず、一緒に作って週1回一緒に見直します。進捗の確認は「詰問」ではなく「作戦会議」の雰囲気で行うのがコツです。
- 結果ではなくプロセスを認める:「今週は毎朝計算を続けられたね」のように、行動そのものを言葉にして認めます。テストの点だけで評価されると、子どもは失敗を隠すようになります。
- 丸つけと間違いの記録を手伝う:特に小4・小5のうちは、丸つけや間違えた問題の記録を手伝うと、解き直しの習慣が定着しやすくなります。どこでつまずいているかを親が把握できる利点もあります。
逆効果になりやすいNG行動
- 感情的に叱る・人格を否定する:「なんでこんな問題もできないの」という一言は、学力を1ミリも上げないうえに、やる気と親子関係を確実に削ります。叱りたくなったら、その場を一度離れましょう。
- 他の子やきょうだいと比較する:比較で生まれるのは向上心ではなく劣等感です。比べる対象は他人ではなく「先月のわが子」にしましょう。
- 計画に横から口を出して頻繁に変える:親の不安から教材や方針をころころ変えると、子どもは何を信じて進めばいいか分からなくなります。見直しは週1回の調整日にまとめて行いましょう。
- スマホやゲームをただ取り上げる:一方的な没収は反発を生むだけです。「勉強時間中はリビングに置く」「1日◯分まで」など、ルールをお子さんと一緒に決めるほうが長続きします。
もう一つ意識していただきたいのが、保護者ご自身の休息です。40日間、毎日の食事の支度と学習の見守りが続くと、お子さんより先に親のほうが息切れしてしまうことも珍しくありません。すべてを完璧にこなそうとせず、家族で分担したり外部のサポートを頼ったりしながら、親子ともに持続可能な形で夏を乗り切りましょう。
夏の学習サポートをタイプ別に比較——オンライン家庭教師という選択肢
「家庭だけで夏の学習を回しきる自信がない」という場合、外部の力を借りる方法は大きく4タイプに分かれます。それぞれの費用感と特徴を整理しましょう。なお費用はあくまで一般的な目安で、地域や学年、コマ数によって変わります。
| タイプ | 夏の費用感(一般的な目安) | 強み | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 集団塾の夏期講習 | 学年により一般的に数万〜20万円程度 | 網羅的な復習カリキュラムと競争環境 | 個々の苦手には対応しにくく、消化不良が起きやすい |
| 個別指導塾 | 1コマあたり一般的に3,000〜6,000円程度 | 通塾しながら苦手に絞った指導が受けられる | 講師を選べないことが多く、夏だけの短期利用に制約がある場合もある |
| 対面の家庭教師(センター型) | 1時間あたり一般的に3,000〜8,000円程度+交通費 | 自宅で受けられるマンツーマン指導 | 入会金や管理費がかかることが多く、地域によって講師の選択肢が限られる |
| オンライン家庭教師(マッチング型) | 1時間あたり一般的に1,500〜4,000円程度 | 全国の講師から選べて交通費0円。短期・単発利用がしやすい | 通信環境の準備が必要。講師選びは自分で行う |
どのタイプが合うかは、お子さんの性格(競争環境で燃えるタイプか、マイペースに進めたいタイプか)、夏の目的(全体の底上げか、特定の穴埋めか)、そしてご家庭の予算と送迎の負担感で決まります。そのうえで、夏休みという「期間限定・目的特化」のニーズとの相性で見ると、オンライン家庭教師のマッチング型には独自の強みがあります。送迎が不要なので講習や家庭学習のすき間に組み込みやすく、入会金や解約金のないサービスなら「夏だけ試す」ハードルも低いからです。具体的には、次のような使い方が考えられます。
夏のオンライン家庭教師 活用シーン4つ
- 夏期講習の消化不良を防ぐ:講習で分からなかった問題を週1〜2回のオンライン指導で解消します。「塾の授業+個別のフォロー」の組み合わせは、消化不良対策として最も手堅い形です。
- 苦手単元だけをスポットで潰す:「割合の文章題だけ」「電流の単元だけ」のように、目的を絞って数コマだけ受講する使い方です。夏の弱点補強と特に相性がよい方法です。
- 塾なし受験の伴走役として:週1回、計画の進捗確認と質問対応をしてもらうことで、塾なしの弱点であるペース管理を補えます。
- 過去問・記述対策の準備:小6の夏後半には、志望校の過去問に軽く触れて秋以降の演習につなげるご家庭もあります。記述の添削は1対1指導の得意分野です。
とくに中学受験経験のある現役大学生の先生は、年齢が近いお兄さん・お姉さんとして、受験期の夏をどう乗り切ったかを実体験として語れる存在です。勉強を教わる以上の刺激を受けて、学習への姿勢が変わるお子さんも少なくありません。
よくある質問
中学受験の夏休み、勉強時間はどれくらい必要ですか?
目安は小4で1日2〜4時間、小5で4〜6時間、小6で夏期講習を含めて8〜10時間程度です。ただし時間はあくまで目安で、本当に大切なのは「どの単元の穴を埋めたか」です。睡眠を削ってまで時間を増やすのは逆効果になりやすいため、生活リズムを守ったうえで中身の濃い学習を心がけましょう。
塾の夏期講習は必ず受けるべきですか?
必須ではありません。講習はペースメーカーとして有効ですが、その価値は復習して消化できるかどうかで決まります。宿題が回らないほど詰め込むくらいなら、講座を取捨選択して家庭学習や個別指導に時間を振り分けるほうが伸びるケースもあります。塾に相談しつつ、お子さんの消化力に合わせて判断しましょう。
夏休みに旅行や遊びの予定を入れてもいいですか?
入れて構いません。特に小4・小5では、博物館や自然体験などの実体験が理科・社会・国語の学びにつながります。小6でも、休みゼロで走り続けると8月後半に失速しがちです。遊びの予定を先に確定させ、その前後で学習計画を調整する「メリハリ型」の夏をおすすめします。
夏からオンライン家庭教師を始めても間に合いますか?
間に合います。オンライン家庭教師は始めるまでの手続きがシンプルで、Teachの場合は最短3時間で授業を開始でき、夏休みだけの短期利用も可能です。苦手単元の集中対策や夏期講習のフォローなど、目的を絞って使えば、短期間でも効果を実感しやすいでしょう。
まとめ:計画×伴走で、実りある40日間に
中学受験の夏休みは、学年ごとに目的が異なります。小4は学習習慣づくりと知的好奇心を広げる体験、小5は受験の土台となる重要単元の完成、小6は基礎の総固めと弱点補強。学年は違っても共通するのは、「机に向かった時間の長さ」ではなく「どの穴を埋めたか」で夏の価値が決まる、ということです。7割の力で回る計画を立て、週1回の調整日と休息を確保しながら、親子で無理なく走り切りましょう。
「計画を立てても、一人で回しきれるか不安」「夏期講習のフォローや苦手対策を頼める先生がほしい」——そんなご家庭の選択肢の一つが、オンライン家庭教師・オンライン個別指導マッチングアプリのTeach(ティーチ)(運営:株式会社teach)です。完全オンラインの1対1指導なので、全国どこからでも受講でき、送迎の手間も交通費も一切かかりません。
- 料金は1コマ60分あたり1,995円〜(先生により変動)。1コマは30分・60分・90分・120分から選べ、週1回(月4回)なら月7,800円〜
- 入会金・月謝・教材費・解約金はすべて0円。受けたコマ数分だけの従量課金(カード請求は表示額+消費税)
- 講師は約3,500名。約70%が東大・京大・早慶・医学部などの現役大学生で、指導歴の長いプロ家庭教師も在籍。全員が学歴証明書と身分証の審査を通過しています
- 先生はレビューや口コミを見て自分で選べます。毎回別の先生に頼むことも、いつでも変更することも可能
- 最短3時間で授業開始。単発利用や「夏休みだけ」の短期利用もOKで、ノルマや固定曜日はありません
- 塾のテキスト・市販の問題集・過去問など、手持ちの教材をそのまま使えます
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