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旅人算の公式と解き方|出会い算・追いかけ算をわかりやすく(中学受験算数)

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旅人算の公式と解き方|出会い算・追いかけ算をわかりやすく(中学受験算数)
TL;DR — この記事の要点

旅人算は「1分で2人の間がどれだけ縮むか」で考えます。向かい合うときは速さの和、追いかけるときは速さの差。例題・よくある間違い・練習問題5問で解説します。

「旅人算って、速さを足すの?引くの?」——中学受験の算数で速さの単元に入ると、お子さまにこう聞かれて説明に困ったことのある保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。問題文が長く、2人が同時に動くので、どこから考えればよいのかが見えにくい単元です。

結論からお伝えすると、旅人算は「1分間(または1時間)で、2人の間の道のりがどれだけ縮むか・広がるか」を考える問題です。向かい合って進むときは速さの和を使って「出会うまでの時間=はじめの道のり÷速さの和」、同じ向きに追いかけるときは速さの差を使って「追いつくまでの時間=はじめの差÷速さの差」で求めます。公式はこの「和」と「差」の考え方から出てくるので、丸暗記するより「なぜ和なのか、なぜ差なのか」をつかんでおくほうが、形を変えた問題にも対応しやすくなります。

この記事では、次のことが分かります。

  • 旅人算の公式一覧(出会い算・追いかけ算・池の周り)
  • 線分図の考え方を、1分ごとの位置の表で確かめる方法
  • 例題5問の解き方と、よくある間違い7つ
  • 解き方つきの練習問題5問
  • 保護者の方が家で旅人算を見るときのコツ

旅人算とは

旅人算とは、2人(または2台の乗り物など)が同時に動くときに、出会うまでの時間や追いつくまでの時間、出会う地点などを求める問題です。2人が向かい合って進む問題は「出会い算」、同じ向きに進んで後ろの人が前の人に追いつく問題は「追いかけ算」と呼ばれます。どれも、中学受験の算数でよく使われる呼び方です。

旅人算の公式一覧

旅人算の場面は、2人が「どちら向きに動くか」で分けられます。まずは全体を表で確認しましょう。

場面1分ごとの2人の間公式
向かい合って進む(出会い算)速さの和だけ縮む出会うまでの時間=はじめの道のり÷速さの和
後ろから追いかける(追いかけ算)速さの差だけ縮む追いつくまでの時間=はじめの差÷速さの差
同じ地点から同時に反対向きに進む速さの和だけ広がる離れた道のり=速さの和×時間
同じ地点から同時に同じ向きに進む速さの差だけ広がる開いた道のり=速さの差×時間
池の周りを、同じ地点から同時に反対向きに進む速さの和だけ近づく初めて出会うまでの時間=池の周り÷速さの和
池の周りを、同じ地点から同時に同じ向きに進む速さの差だけ開く初めて追いつくまでの時間=池の周り÷速さの差

表の公式は、どれも「1分間に2人の間がどれだけ変わるか」から出てきます。向きが反対なら2人の進む道のりが合わさるので和、向きが同じなら1分ごとに速い人が遅い人より多く進む分だけ間が変わるので差、と考えると覚えやすくなります。

「はじめの道のり」「はじめの差」は、2人がそろって動き始めた時点での2人の間の道のりです。池の周りの2つの公式は、2人が同じ地点から同時に出発したときのものです。離れた地点から出発するときの求め方は、後の「池の周りの旅人算」で説明します。

公式を使う前に:道のり・速さ・時間と単位をそろえる

旅人算の公式は、「道のり・速さ・時間」の関係を2人分に広げたものです。速さは、1時間や1分間など決まった時間に進む道のりのことで、たとえば時速60kmは、1時間に60km進む速さという意味です。使うのは次の3つの式で、どれも同じ関係を、求めたいものに合わせて書きかえたものです。

求めたいもの式例
道のり速さ×時間分速80mで12分歩くと、80×12=960m
速さ道のり÷時間600mを10分で歩くと、600÷10=60で分速60m
時間道のり÷速さ1500mを分速100mで進むと、1500÷100=15分

時速・分速・秒速の直し方

旅人算では、1人は時速、もう1人は分速というように、単位がそろっていない問題がよく出てきます。計算を始める前に、1km=1000m、1時間=60分、1分=60秒を使って単位をそろえておきましょう。

  • 時速→分速:kmをmに直してから、60で割る
  • 分速→秒速:60で割る
  • 秒速→分速、分速→時速:60をかける(時速はmをkmに直す)
時速分速秒速
3.6km60m1m
18km300m5m
72km1200m20m

「時速3.6km=分速60m=秒速1m」を覚えておくと、換算が合っているかの確かめに使えます。

出会い算の公式と解き方(向かい合って進むときは「速さの和」)

出会い算とは、離れた2つの地点から2人が向かい合って進むとき、出会うまでの時間や出会う地点を求める問題です。

たとえば兄が1分で80m、弟が1分で70m進むとすると、向かい合う2人の間の道のりは、1分間に80+70=150mずつ縮みます。2人の間が0mになったときが「出会ったとき」です。

  • 出会うまでの時間=はじめの道のり÷速さの和
  • はじめの道のり=速さの和×出会うまでの時間
  • 速さの和=はじめの道のり÷出会うまでの時間

例題1:何分後に、どこで出会う?

問題:A地点とB地点は1800m離れています。兄はA地点から分速80m、弟はB地点から分速70mで、同時に向かい合って出発しました。2人は何分後に出会いますか。また、出会うのはA地点から何mの地点ですか。

  1. 2人の間は、1分間に80+70=150mずつ縮みます。
  2. 1800mが0mになるまでの時間は、1800÷150=12で12分です。
  3. 出会う地点は兄が12分で進んだところなので、A地点から80×12=960mです。
  4. 確かめ:弟は70×12=840m進んでいます。960+840=1800mで、はじめの道のりと一致します。

答え:12分後、A地点から960mの地点

線分図の代わりに、1分ごとの位置を表にする

線分図では、A地点からB地点までを1本の線で表し、兄はA地点から右向き、弟はB地点から左向きの矢印でかきます。同じことを、出発してからの時間ごとに「A地点からの道のり」の表にすると、次のようになります。

時間兄の位置弟の位置2人の間
0分0m1800m1800m
1分80m1730m1650m
2分160m1660m1500m
3分240m1590m1350m
6分480m1380m900m
9分720m1170m450m
12分960m960m0m

「2人の間」の列が、1分ごとに150mずつ減っていることが分かります。これが「速さの和」の意味です。

例題2:出会うまでの時間から速さを求める

問題:30km離れた2つの地点から、AさんとBさんが同時に向かい合って出発したところ、2時間後に出会いました。Aさんの速さが時速6kmのとき、Bさんの速さは時速何kmですか。

  1. 2人は2時間で合わせて30km進んだので、速さの和は30÷2=15で、時速15kmです。
  2. Bさんの速さは、15−6=9で時速9kmです。
  3. 確かめ:(6+9)×2=30kmで、はじめの道のりと一致します。

答え:時速9km

追いかけ算の公式と解き方(同じ向きに追いかけるときは「速さの差」)

追いかけ算とは、同じ向きに進む2人のうち、後ろの人が前の人に追いつくまでの時間や、追いつく地点を求める問題です。

たとえば前の弟が1分で60m、後ろの兄が1分で100m進むとすると、2人の差は1分間に100−60=40mずつ縮みます。差が0mになったときが「追いついたとき」です。

  • 追いつくまでの時間=はじめの差÷速さの差
  • はじめの差=速さの差×追いつくまでの時間
  • 速さの差=はじめの差÷追いつくまでの時間

同じ場所から時間をずらして出発する問題では、「はじめの差」が問題文に書かれていません。まず、後の人が出発するまでに、先に出た人が進んだ道のりを求めます。これが「はじめの差」になります。

例題3:時間差で出発した兄が、弟に追いつく

問題:弟が家から分速60mで歩いて出発し、その10分後に、兄が分速100mで同じ道を追いかけました。兄は出発してから何分後に弟に追いつきますか。また、それは家から何mの地点ですか。

  1. 兄が出発するまでに、弟は60×10=600m進んでいます。これがはじめの差です。
  2. 2人の差は、1分間に100−60=40mずつ縮みます。
  3. 600mの差が0mになるまでの時間は、600÷40=15で15分です。
  4. 追いつく地点は兄が15分で進んだところなので、家から100×15=1500mです。
  5. 確かめ:弟は10+15=25分歩いているので、60×25=1500m。2人は同じ地点にいます。

答え:兄が出発してから15分後、家から1500mの地点

表で確かめる(兄が出発してからの位置)

兄の出発から弟の位置兄の位置2人の差
0分600m0m600m
1分660m100m560m
2分720m200m520m
5分900m500m400m
10分1200m1000m200m
15分1500m1500m0m

「2人の差」の列が1分ごとに40mずつ減り、15分で0mになります。これが「速さの差」の意味です。

例題4:追いつくまでの時間から速さを求める

問題:Aさんが時速4kmで歩いて出発し、その20分後に、Bさんが同じ地点から同じ道を追いかけました。Bさんは出発してから40分後に、Aさんに追いつきました。Bさんの速さは時速何kmですか。

  1. 追いついたとき、Aさんは20+40=60分、つまり1時間歩いているので、4km進んでいます。
  2. Bさんは同じ4kmを40分で進んだことになります。4km=4000mなので、4000÷40=100で分速100mです。
  3. 分速100mを時速に直すと、100×60=6000mなので時速6kmです。
  4. 確かめ:時速6kmで40分(60分の40)進むと、6×40÷60=4kmで、Aさんの4kmと一致します。

答え:時速6km

同じ4kmを、Aさんは60分、Bさんは40分で進んでいます。同じ道のりなら、かかった時間が短いほど速いので、Bさんの速さはAさんの60÷40=1.5倍で、4×1.5=6(時速6km)と求めることもできます。このように比を使う解き方は、速さと比の考え方で扱っています。

なお、この問題は「40分後」がBさんの出発から数えたものか、Aさんの出発から数えたものかで答えが変わります。くわしくは、後の「よくある間違い」で説明します。

池の周りの旅人算(反対向きは和、同じ向きは差)

池の周りのように、ぐるっと1周する道を2人が歩く問題も、考え方は同じです。

  • 反対向きに歩くとき:同じ地点から同時に出発した場合、2人が歩いた道のりの合計が池の周り1周分になったときに、初めて出会います。初めて出会うまでの時間=池の周り÷速さの和です。2回目に出会うのは合計が2周分になったときで、1回目の2倍の時間がかかります。
  • 同じ向きに歩くとき:同じ地点から同時に出発した場合、速い人が遅い人より、ちょうど1周分多く歩いたときに、初めて追いつきます。初めて追いつくまでの時間=池の周り÷速さの差です。

2人が離れた地点から同時に出発するときは、池の周り(1周分)の代わりに、出発したときの2人の間の道のりを使います。反対向きなら、2人が向かい合っている側の道のり÷速さの和。同じ向きなら、速い人から進む向きに測った、前にいる遅い人までの道のり÷速さの差です。

例題5:周りが1200mの池

問題:周りが1200mの池があります。Aさんは分速70m、Bさんは分速50mで、池の周りの同じ地点から同時に歩き始めます。(1)反対向きに歩くと、2人が初めて出会うのは何分後ですか。(2)同じ向きに歩くと、AさんがBさんに初めて追いつくのは何分後ですか。

(1)反対向き:2人が歩いた道のりの合計は、1分間に70+50=120mずつ増えます。合計が1200mになるのは、1200÷120=10で10分後です。2回目に出会うのは、その2倍の20分後です。2人が歩いた道のりを表にすると、次のとおりです。

時間AさんBさん合計
0分0m0m0m
1分70m50m120m
5分350m250m600m
10分700m500m1200m

(2)同じ向き:2人の差は、1分間に70−50=20mずつ開きます。差が1周分の1200mになるのは、1200÷20=60で60分後です。2人が歩いた道のりと、その差は次のとおりです。

時間AさんBさん差
1分70m50m20m
10分700m500m200m
30分2100m1500m600m
60分4200m3000m1200m

60分後、Aさんは4200m(3周半)、Bさんは3000m(2周半)歩いていて、差の1200mがちょうど1周分です。

答え:(1)10分後 (2)60分後

発展:まっすぐな道を往復するときの2回目の出会い

まっすぐな道の両端から向かい合って出発し、反対側の端に着いたらすぐに折り返す問題もあります。2人とも反対側の端で折り返してから2回目に出会う場合、2回目に出会うまでに2人が進んだ道のりの合計は、はじめの道のりの3倍になります。例題1の数字なら、1800×3÷150=36で、36分後に2回目に出会います(このとき2人はA地点から720mの地点にいます)。線分図に2人の往復の動きをかいてみると、合計が3倍になる理由を確かめられます。

線分図のかき方(5つの手順)

線分図は、道のりを1本の線で表し、そこに2人の位置や動きを書きこむ図です。学校の算数で使う「テープ図」や「数直線」と同じように、数量の関係を線の長さで表します。旅人算では、次の手順でかくと整理しやすくなります。

  1. まっすぐな線を1本引く——両端(または出発点)に「A地点」「家」などの名前を書きます。
  2. はじめの道のり(または差)を書く——出会い算なら2人の間の道のり、追いかけ算なら前の人が先に進んだ道のりを、線の上に書きます。
  3. 2人の矢印と速さを書く——向かい合うなら両端から内向きに、追いかけるなら同じ向きに矢印をかき、それぞれの速さを書きそえます。
  4. 1分間に縮む(開く)道のりを書く——和を使うのか差を使うのかを、この段階で決めます。
  5. 求めるものを「?」で書く——出会う地点を聞かれていたら、どちらの端からの道のりなのかも書いておきます。

例題1(出会い算)と例題3(追いかけ算)で、線分図に書きこむことを比べると次のようになります。

書きこむこと例題1(出会い算)例題3(追いかけ算)
線の端・出発点左端にA地点、右端にB地点左端に家
はじめの道のり(差)AB間の1800m弟が先に進んだ60×10=600m
矢印の向き兄は右向き、弟は左向き(向かい合う)兄も弟も右向き(同じ向き)
1分間の変化80+70=150m縮む100−60=40m縮む
求めるもの(?)出会うまでの時間と、A地点からの道のり追いつくまでの時間と、家からの道のり

2人の位置の変わり方をグラフに表すと、出会う点や追いつく点が2本の線の交わる点として見えます。グラフを使った考え方は、速さとグラフの授業レポートで紹介しています。

旅人算でよくある間違い7つ

1. 速さの和と差を取り違える

向かい合う(出会い)なら和、同じ向きに追いかける(追いかけ)なら差、が基本です。例題3で和を使って600÷(100+60)=3.75分としてしまうと、3.75分後の兄は家から375m、弟は600+225=825mの地点にいて、まだ追いついていません。迷ったときは「1分たつと、2人の間はどうなる?」と考えて、表の1行目を書いてみると確かめられます。

2. 1人の速さどうしを足してしまう

「速さは足すもの」と覚えてしまうと、足してはいけない場面でも足してしまいます。令和6年度の全国学力・学習状況調査(小学6年生)では、自転車で家から郵便ポストまで分速200m、郵便ポストから図書館まで分速200mで走ったとき、家から図書館までの速さが分速何mかを求める問題が出されました。正答は分速200mで、正答率は54.4%。「分速400m」と答えた割合は24.3%でした(出典:文部科学省・国立教育政策研究所「令和6年度 全国学力・学習状況調査の結果(概要)」)。

同じ自転車が同じ速さで走り続けたのなら、区間を合わせても速さは分速200mのままです。国立教育政策研究所の報告書の授業アイディア例にある場面(600mを3分、400mを2分で走る)で確かめると、合わせて1000mを5分なので、1000÷5=200で分速200mです。もし分速400mなら、5分で400×5=2000m進むことになり、問題と合いません(出典:国立教育政策研究所「令和6年度 全国学力・学習状況調査 報告書【小学校/算数】」)。

旅人算で速さを足してよいのは、2人が同時に動いていて、「2人の間の道のりが1分間にどれだけ変わるか」を考えるときです。1人の速さを区間ごとに足し合わせることはできません。

3. 単位がそろっていない

時速と分速、kmとmが混ざったまま計算してしまうミスです。たとえば、時速3.6kmで歩く人と分速210mの自転車の速さの差を、そのまま210−3.6と計算しても意味のある数になりません。時速3.6km=分速60mに直してから、210−60=150mのように計算します(練習問題5)。

4. 時間差で出発するとき、先に進んだ道のりを忘れる

例題3で、兄が出発する前に弟が進んだ600mを入れずに考えると、2人が同じ地点から同時に出発したことになってしまい、式が立てられません。追いかけ算では、まず「後の人が出発する時点で、2人は何m離れているか」を求めます。

5. 「何分後」を、だれの出発から数えるか読み違える

例題4の「40分後」を「Aさんが出発してから40分後」と読むと、Bさんは20分しか歩いていないことになります。この読み方では、Aさんが40分で進んだ道のりをBさんは20分で進んだので、Bさんの速さはAさんの2倍の時速8kmになります。正しい読み方(Bさんが出発してから40分後)では時速6kmです。問題文を読むときは、「だれが出発してから何分後か」に線を引いておくと、読み違いを防げます。

6. 出会った地点を、反対側の端からの道のりで答えてしまう

例題1で「A地点から何m」と聞かれているのに、弟が進んだ840m(B地点からの道のり)を答えてしまうミスです。出会う地点を求めたら、もう1人が進んだ道のりも計算し、2つを足してはじめの道のりになるかを確かめると防げます。

7. 池の周り(同じ向き)で「1周分の差」を使い忘れる

同じ地点から同じ向きに歩き始めた2人は、最初は同じ場所にいるので「はじめの差」が0mに見えます。速い人が遅い人に追いつくのは、速い人がちょうど1周多く歩いたとき、つまり差が池の周り1周分になったときです。例題5(2)なら、1200÷20=60で60分後です。

旅人算の練習問題5問(解き方と答えつき)

例題と同じ考え方で解ける問題です。まず自分で線分図か表をかいて解き、そのあとで解き方を確かめてください。

練習問題1(出会い算)

家と駅は2.4km離れています。姉は家から駅へ分速70m、父は駅から家へ分速130mで、同時に出発しました。2人は何分後に出会いますか。また、それは家から何mの地点ですか。

解き方

  1. 単位をそろえます。2.4km=2400mです。
  2. 2人の間は、1分間に70+130=200mずつ縮みます。
  3. 2400÷200=12で、12分後に出会います。
  4. 家からの道のりは、姉が12分で進んだ70×12=840mです。
  5. 確かめ:父は130×12=1560m進んでいて、840+1560=2400mです。

答え:12分後、家から840mの地点

練習問題2(追いかけ算)

弟が分速50mで家を出発しました。その8分後に、姉が分速90mで同じ道を追いかけました。姉は出発してから何分後に弟に追いつきますか。また、それは家から何mの地点ですか。

解き方

  1. 姉が出発するまでに、弟は50×8=400m進んでいます。これがはじめの差です。
  2. 2人の差は、1分間に90−50=40mずつ縮みます。
  3. 400÷40=10で、姉が出発してから10分後に追いつきます。
  4. 家からの道のりは、姉が10分で進んだ90×10=900mです。
  5. 確かめ:弟は8+10=18分歩いていて、50×18=900mです。

答え:姉が出発してから10分後、家から900mの地点

練習問題3(池の周り)

周りが1.8kmの池があります。Aさんは分速90m、Bさんは分速60mで、池の周りの同じ地点から同時に歩き始めます。(1)反対向きに歩くと、2人が初めて出会うのは何分後ですか。(2)同じ向きに歩くと、AさんがBさんに初めて追いつくのは何分後ですか。

解き方

  1. 単位をそろえます。1.8km=1800mです。
  2. (1)反対向きなので速さの和を使います。1800÷(90+60)=1800÷150=12で、12分後です。確かめ:Aさんは90×12=1080m、Bさんは60×12=720m歩いていて、合計1800mです。
  3. (2)同じ向きなので速さの差を使います。1800÷(90−60)=1800÷30=60で、60分後です。確かめ:Aさんは90×60=5400m、Bさんは60×60=3600m歩いていて、差の1800mがちょうど1周分です。

答え:(1)12分後 (2)60分後

練習問題4(出会い算で速さを求める)

3km離れた2つの地点から、AさんとBさんが同時に向かい合って出発したところ、15分後に出会いました。Aさんの速さが分速120mのとき、Bさんの速さは分速何mですか。

解き方

  1. 単位をそろえます。3km=3000mです。
  2. 2人は15分で合わせて3000m進んだので、速さの和は3000÷15=200で分速200mです。
  3. Bさんの速さは、200−120=80で分速80mです。
  4. 確かめ:(120+80)×15=3000mです。

答え:分速80m

練習問題5(単位をそろえる追いかけ算)

弟が時速3.6kmで歩いて家を出発しました。その15分後に、兄が自転車に乗って分速210mで同じ道を追いかけました。兄は出発してから何分後に弟に追いつきますか。また、それは家から何mの地点ですか。

解き方

  1. 単位をそろえます。時速3.6kmは1時間(60分)に3600m進む速さなので、3600÷60=60で分速60mです。
  2. 兄が出発するまでに、弟は60×15=900m進んでいます。
  3. 2人の差は、1分間に210−60=150mずつ縮みます。
  4. 900÷150=6で、兄が出発してから6分後に追いつきます。
  5. 家からの道のりは、兄が6分で進んだ210×6=1260mです。
  6. 確かめ:弟は15+6=21分歩いていて、60×21=1260mです。

答え:兄が出発してから6分後、家から1260mの地点

保護者の方へ:家で旅人算を見るときのコツ

「公式は?」より「1分でどうなる?」と聞く

お子さまの手が止まっているとき、「公式を思い出して」と声をかけるより、「1分たつと、2人の間は何m縮む?」と聞いてみてください。和か差かを自分で決められるようになると、出会い算・追いかけ算・池の周りを同じ考え方で解けるようになります。

表の最初の2〜3行を一緒に書く

線分図がうまくかけないときは、この記事のように「0分・1分・2分…」の位置の表を一緒に書いてみましょう。2〜3行書くと、1分ごとに同じだけ縮む(開く)ことに、お子さま自身が気づきやすくなります。

答えを「確かめ算」で見直す習慣をつける

出会った地点なら、2人の進んだ道のりを足すとはじめの道のりになるか。追いついた地点なら、2人の進んだ道のりが同じになるか。確かめる手順が決まっていると、答え合わせの前に自分で間違いに気づけます。解説を読んで「分かったつもり」で終わらせない工夫は、「わかったつもり」では成績は伸びない?でも紹介しています。

教える役を、家の外に任せるのも一つの方法

速さの単元は、塾で習う解き方と保護者の方が知っている解き方が違うこともあり、家で教えようとして親子でぶつかってしまうことがあります。そうしたときに、教える役を先生に任せて保護者の方はサポート役に回ったご家庭の例を、中学受験の算数、親が教える役からサポート役へで紹介しています。お子さまがどこでつまずいているのかを家で確かめる方法は、子どもがどこでつまずいているか|家で確かめる方法と先生への頼み方をご覧ください。

間違えた問題の見直しには、問題の写真を撮るとその1問だけの解説動画を作れるTeachAI(β版)も使えます。使い方はTeachAIの使い方・活用法で紹介しています。

よくある質問

旅人算は何年生で習いますか?

土台になる速さは、平成29年告示の小学校学習指導要領では5年生で学ぶ内容です(それ以前の学習指導要領では6年生の内容でした。出典:文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編」)。旅人算のように2人が同時に動く問題を中学受験の塾でいつ扱うかは、塾やカリキュラムによって違います。お通いの塾の予定表やテキストで確認してみてください。

旅人算は方程式で解けますか?

解けます。中学校の数学では、1年生で一元一次方程式を学び、具体的な場面で使う学習をします(出典:文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」)。たとえば例題3は、兄が出発してからx分後に追いつくとすると、兄の道のり100×xと弟の道のり60×(x+10)が等しいので、100x=60(x+10)、40x=600、x=15となり、同じ15分後が求められます。小学生のうちは「1分で何m縮むか」という考え方で解けるようにしておくと、方程式を学んだときにも式の意味がつかみやすくなります。

旅人算と通過算・流水算はどう違いますか?

どれも「速さ」を使う問題です。通過算は電車などの長さを考えに入れる問題、流水算は川の流れの速さを考えに入れる問題です。2本の電車がすれ違う・追い越す問題では、旅人算と同じように速さの和や差を使います。まずは旅人算で「和と差」の考え方を固めておくと、ほかの速さの問題にもつなげやすくなります。

公式を覚えるだけでは足りませんか?

公式を覚えておくことは役に立ちますが、問題の形が少し変わると、どの公式を使えばよいか分からなくなることがあります。「向かい合うなら1分で和だけ縮む」「追いかけるなら1分で差だけ縮む」という意味が分かっていれば、時間差の出発や池の周り、速さを求める問題にも同じ考え方で対応できます。

まとめ:旅人算は「1分で2人の間がどう変わるか」で考える

最後に、この記事のポイントを整理します。

  • 旅人算は「1分間(1時間)に2人の間がどれだけ縮むか・開くか」を考える問題
  • 向かい合って進む出会い算は速さの和、同じ向きに追いかける追いかけ算は速さの差
  • 時間差で出発するときは、先に出た人が進んだ道のりを「はじめの差」にする
  • 池の周りを同じ地点から同時に出発するときは、反対向きなら合計が1周分、同じ向きなら差が1周分になったときに出会う(追いつく)
  • 計算の前に単位(時速・分速、km・m)をそろえる
  • 1人の速さを区間ごとに足すのは誤り。足してよいのは2人が同時に動くとき
  • 答えが出たら、2人の進んだ道のりで確かめ算をする

速さの単元をさらに進めるなら、速さと比の授業レポート、速さとグラフの授業レポート、速さ・水量の変化のまとめ回もあわせてご覧ください。ほかの単元は、食塩水の濃度や場合の数の記事で扱っています。

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この記事を書いた人:オンライン家庭教師Teach 編集部

本記事は、オンライン家庭教師アプリ「Teach」を運営する株式会社teachの編集部が、教育・受験の実務知見と公開情報をもとに作成・更新しています。料金・サービス内容は公開時点の情報です。サービスの詳細はTeachとは・料金もご覧ください。記事づくりの方針は編集方針にまとめています。

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