# 受験

場合の数:順列と組み合わせの違い|公式・見分け方・例題(中学受験算数)

●PUBLISHED
●READ20MIN
●CATEGORY受験
場合の数:順列と組み合わせの違い|公式・見分け方・例題(中学受験算数)
TL;DR — この記事の要点

順列(並べ方)と組み合わせ(選び方)の違いと公式・見分け方を、樹形図・かけ算の数え方と例題で解説します。よくある間違いと練習問題5問の解答つきです。

「並べるのか選ぶのか、分からなくなる」「答えが2倍になったり半分になったりする」——場合の数では、こうしたつまずきがよく起こります。原因の多くは、順列(並べ方)と組み合わせ(選び方)の区別があいまいなまま、かけ算を始めてしまうことです。

結論からお伝えすると、2つの違いは「順番を区別するかどうか」だけです。順番を区別して数えるのが並べ方(順列)、区別しないで数えるのが組み合わせです。たとえば5人の中から2人を選ぶとき、委員長と副委員長を決めるなら20通り、代表を2人選ぶだけなら10通りになります。

この記事では、次のことを順番に説明します。

  • 順列と組み合わせの違いと公式、問題文からの見分け方
  • 場合の数とは何か、小学校・中学校・高校のどこで学ぶか
  • 樹形図・かけ算・「並べ方÷重なり」の3つの数え方
  • 人の並べ方、カード(0がある場合)、代表の選び方、総当たり戦、円く並ぶ場合の例題
  • よくある間違い7つと、練習問題5問(解答・解説つき)
  • 中学生向けの確率とのつながり、高校生向けのPとCの違い

中学受験の算数を学ぶお子さんが一人でも読めるように書いています。保護者の方は、一緒に読みながら「いまどこで迷っているか」を確かめる材料にしてください。中学生・高校生の方は、後半の節から読んでもかまいません。

順列と組み合わせの違い|順番を区別するかどうか

順列(並べ方)とは、いくつかのものから選んで、順番をつけて並べたもののことです。組み合わせとは、順番を考えずに選んだ組のことです。どちらも「全部で何通りあるか」を数えますが、順番を区別するかどうかで、数え方と答えが変わります。

「順列」は高校の数学で使う言葉で、小学校では「並べ方」「組み合わせ(方)」と呼びます。この記事では、「順列」と「並べ方」を同じ意味で使います。

A・B・Cの3人から2人を選ぶ場合で比べてみましょう。

くらべる点並べ方(順列)組み合わせ(選び方)
例3人から、リレーの第1走者と第2走者を決める3人から、そうじ当番を2人選ぶ
順番区別する区別しない
AとBを選んだとき「A→B」と「B→A」は別の場合「AとB」の組は1つとして数える
書き出すとAB、AC、BA、BC、CA、CBAB、AC、BC
何通り3×2=6通り3×2÷2=3通り

組み合わせでは、並べ方の「AB」と「BA」が同じ1組になります。どの組も2回ずつ数えていたことになるので、並べ方の6通りを2で割ると、組み合わせの3通りになります。この「並べ方を、重なっている回数で割る」という考え方が、組み合わせの計算の中心です。

ここまでの考え方を、並べ方と組み合わせの公式(求め方)としてまとめると、次のとおりです。

公式求め方例:5人から2人
並べ方(順列)の公式1番目に選べる数×2番目に選べる数×…と、選ぶ数だけかける5人から2人を選んで並べる→5×4=20通り
組み合わせの公式並べ方÷選んだ数の並べ方5人から2人を選ぶ→5×4÷(2×1)=10通り

5人から3人を選ぶなら、並べ方は5×4×3=60通り、組み合わせはそれを3人の並べ方(3×2×1=6通り)で割って、60÷6=10通りです。高校で学ぶPとCの記号は、この2つの公式を記号で書いたものです(後半の「高校生の方へ」で紹介します)。

5人から2人を選ぶと「20通り」と「10通り」

人数が増えても考え方は同じです。A〜Eの5人から2人を選ぶとき、次のようになります。

  • 委員長と副委員長を1人ずつ選ぶ(並べ方):委員長が5通り、副委員長は残りの4人から選ぶので4通り。5×4=20通り
  • 代表を2人選ぶ(組み合わせ):20通りの中で「A委員長・B副委員長」と「B委員長・A副委員長」は、代表としては同じ2人です。どの2人も2回ずつ数えているので、20÷2=10通り

同じ「5人から2人」でも、役割があるかないかで、答えが2倍違います。

場合の数とは?「落ちや重なりなく」全部数えること

場合の数とは、ある出来事について、起こり得る場合が全部で何通りあるかを数えたものです。「3人が1列に並ぶ並び方は何通り?」「4チームで総当たり戦をすると、試合は全部で何試合?」といった問題がこれにあたります。

小学校では、6年生の算数で「起こり得る場合」を順序よく整理して調べる内容として学びます。図や表を使って、落ちや重なりがないように調べることがねらいです(文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」)。教科書では「並べ方と組み合わせ方」「並べ方と組み合わせ」といった単元名で扱われます(名前や学ぶ時期は教科書によって違います)。中学受験の算数でも、場合の数は大切な単元の一つです。

学年・科目場合の数で学ぶこと
小学6年(算数)並べ方・組み合わせ方を、図や表を使って落ちや重なりなく調べる
中学2年(数学)確率を求めるために、樹形図や二次元の表で場合の数を数える
高校(数学A)順列・組合せの意味と総数の求め方。nPr・nCr・階乗(n!)の記号を使う

見分け方|選んだものを入れ替えたら、別の場合になるか

問題文を読んで迷ったら、選んだものどうしを入れ替えてみて、次のように確かめます。この記事では、これを「入れ替えテスト」と呼びます。

  • 入れ替えると別の場合になる(「A委員長・B副委員長」と「B委員長・A副委員長」は違う)→ 並べ方(順列)
  • 入れ替えても同じ場合のまま(代表が「AとB」でも「BとA」でも同じ2人)→ 組み合わせ

問題文には、どちらかを見分ける手がかりになる言葉がよく出てきます。

並べ方(順列)の合図組み合わせの合図
1列に並ぶ、並べる、順番を決める選ぶ、代表、グループや班をつくる
委員長と副委員長のように、役割が違う役割がなく、選ばれた人が同じ立場
1位・2位・3位、第1走者・第2走者総当たり戦の試合(AとBの試合=BとAの試合)
カードを並べて整数をつくる(百の位・十の位がある)何種類かのお菓子から2種類を選んで買う

ただし、言葉だけで決めつけないようにしましょう。たとえば「3冊の本から2冊を選び、兄と弟に1冊ずつ貸す」は「選ぶ」と書いてありますが、兄に貸す本と弟に貸す本を入れ替えると別の場合になります。そのため並べ方として数え、3×2=6通りです。「3冊から2冊を選んで借りる」だけなら、組み合わせで3×2÷2=3通りです。最後は入れ替えテストで確かめると安心です。

「組み合わせ」という言葉があっても、割らない問題もある

「上着3着とズボン2本の組み合わせ(着方)は何通り?」のように、ふだんの言葉で「組み合わせ」と言っていても、上着とズボンを別々のところから1つずつ選ぶ問題があります。この場合は、上着の3通りそれぞれにズボンが2通りずつあるので、3×2=6通りです。同じものを2回数えているわけではないので、割り算はしません。

場合の数の数え方|樹形図・かけ算・「並べ方÷重なり」

樹形図:最初の1つを固定して書き出す

樹形図は、起こり得る場合を木の枝のように枝分かれさせて書き出す図です。中学2年の数学で確率を求めるときにも使います。コツは、最初の1つを固定して、残りを決まった順番で書いていくことです。文部科学省の小学校学習指導要領の解説でも、順序よく調べるための観点の決め方として「あるものを固定して考える」ことが挙げられています(文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説」)。

A・B・C・Dの4人が1列に並ぶ並び方を、Aが先頭の場合から書き出してみます。

  • 2番目がB:A─B─C─D、A─B─D─C
  • 2番目がC:A─C─B─D、A─C─D─B
  • 2番目がD:A─D─B─C、A─D─C─B

Aが先頭の並び方は6通りです。先頭がB・C・Dのときも同じように6通りずつあるので、全部で6×4=24通りになります。

書き出すときは、アルファベット順や数の小さい順など、決まった順番で枝を出すと、書き漏れや、同じものを2回書くミスを防げます。

並べ方の公式:1番目、2番目…と順に何通りかをかける

上の樹形図を見ると、先頭は4通り、2番目は残りの3通り、3番目は残りの2通り、4番目は残りの1通りと、枝の数が1つずつ減っています。そこで、樹形図をかかなくても、4×3×2×1=24通りと計算できます。

並べ方(順列)は、「1番目に来られるのは何通り、そのそれぞれについて2番目は何通り…」とかけ算していけば求められます。5人から委員長と副委員長を決めるなら5×4=20通り、委員長・副委員長・書記を決めるなら5×4×3=60通りです。

組み合わせの公式:並べ方÷選んだ数の並べ方

組み合わせは、いったん並べ方として数えてから、同じ組を何回ずつ数えたかで割ります。割る数は、選んだ人数の並べ方の数です。

選ぶ人数同じ組を並べ方で数えると割る数
2人AB、BA の2通り2×1=2
3人ABC、ACB、BAC、BCA、CAB、CBA の6通り3×2×1=6
4人4人が1列に並ぶ24通り4×3×2×1=24

たとえば5人から代表を3人選ぶときは、委員長・副委員長・書記を決める60通りを、3人の並べ方の6通りで割って、60÷6=10通りです。1つの式にまとめると、5×4×3÷(3×2×1)=10通りとなります。

「残すほうを選ぶ」と考えると計算が楽になる

5人から3人の代表を選ぶことは、代表にならない2人を選ぶことと同じです。残す2人を選ぶのは5×4÷2=10通りなので、答えは同じ10通りです。選ぶ数が多いときは、残すほうを数えると計算が短くなります。たとえば、4種類のお菓子から3種類を選ぶのは、選ばない1種類を決めるのと同じなので、4通りです。

例題|人の並べ方・カード・代表の選び方・総当たり・円順列

例題1:人の並べ方

A〜Eの5人が1列に並びます。並び方は全部で何通りありますか。また、Aが先頭になる並び方は何通りですか。

解き方:先頭は5通り、2番目は4通り、3番目は3通り、4番目は2通り、最後は1通りなので、5×4×3×2×1=120通りです。Aが先頭のときは、残りの4人を並べるだけなので、4×3×2×1=24通りです。

例題2:カードで3けたの整数をつくる(0のカードがある場合)

0、1、2、3の4枚のカードから3枚を並べて、3けたの整数をつくります。整数は何通りできますか。また、そのうち偶数は何通りですか。

解き方:0は百の位に置けません(「012」は3けたの整数ではありません)。そこで、百の位から考えます。

  • 百の位:0以外の1、2、3の3通り
  • 十の位:百の位で使っていない残りの3枚(0をふくむ)から選ぶので3通り
  • 一の位:残りの2枚から選ぶので2通り

3×3×2=18通りです。

偶数になるのは、一の位が0か2のときです。一の位で場合を分けます。

  • 一の位が0のとき:百の位は1、2、3の3通り、十の位は残りの2通りなので、3×2=6通り
  • 一の位が2のとき:百の位は0と2以外の1、3の2通り、十の位は残りの2枚(0をふくむ)から選ぶので2通り。2×2=4通り

合わせて6+4=10通りです。0のカードがある問題では、「0が使えない百の位」や「0を置く場所」から先に考えると、数え間違いを防げます。

例題3:条件のついた代表の選び方

A・B・C・Dの4人から、代表を2人選びます。
(1) 選び方は全部で何通りですか。
(2) Aが代表に入る選び方は何通りですか。
(3) Bが代表に入らない選び方は何通りですか。

解き方:(1) 並べ方なら4×3=12通りですが、代表は入れ替えても同じなので2で割って、12÷2=6通りです。書き出すと、AB、AC、AD、BC、BD、CDの6通りです。
(2) Aは決まっているので、残りのB・C・Dから1人を選ぶだけです。AB、AC、ADの3通りです。
(3) Bを除いたA・C・Dの3人から2人を選ぶので、3×2÷2=3通り(AC、AD、CD)です。全体の6通りから、Bが入る3通り(AB、BC、BD)を引いて、6−3=3通りと求めることもできます。

例題4:総当たり戦とトーナメント戦の試合数

A・B・C・Dの4チームで試合をします。
(1) どのチームとも1回ずつ試合をする総当たり戦(リーグ戦)では、試合は全部で何試合ですか。
(2) 負けたら終わりのトーナメント戦で優勝チームを1つ決めるとき、試合は何試合ですか(引き分けはないものとします)。

解き方:(1) 「AとBの試合」と「BとAの試合」は同じ試合なので、組み合わせです。4×3÷2=6試合です。対戦表にすると、ななめの線より右上の部分だけを数えることになります。

ABCD
A─①②③
B─④⑤
C─⑥
D─

左下の空いているマスは、右上と同じ試合なので数えません。
(2) トーナメント戦では、1試合ごとに1チームが負けて消えます。優勝する1チーム以外の3チームが1回ずつ負ければ終わるので、4−1=3試合です。

例題5:円いテーブルに座る(円順列)

A・B・C・Dの4人が、円いテーブルのまわりに座ります。回転させると同じになる座り方は同じものと考えると、座り方は何通りですか。

解き方:円く並ぶときは、全員が同じ向きに1つずつ席をずらしても、となりどうしの関係は変わりません。そこで、Aの席を1か所に固定して考えます。残りのB・C・Dの3人を、Aから見て右回りに並べればよいので、3×2×1=6通りです。

1列に並ぶ24通りを、回転させると重なる4通りずつで割って、24÷4=6通りと考えることもできます。このように円く並べる並べ方を「円順列」と呼ぶことがあります。5人なら、1人を固定して残りの4人を並べるので、4×3×2×1=24通りです。

なお、席に番号がついていて「どの席に座るか」まで区別する問題では、1列に並ぶときと同じ24通りになります。問題文の条件をよく読みましょう。

場合の数でよくある間違い7つ

1. 選ぶだけなのに、並べ方で数えてしまう

「5人から代表を2人選ぶ」を、5×4=20通りと答えてしまう間違いです。代表は入れ替えても同じ2人なので、20÷2=10通りが正解です。式を書く前に、入れ替えテストをしましょう。

2. 0のカードを百の位に置いてしまう

0、1、2、3の4枚から3けたの整数をつくる問題を、4×3×2=24通りとする間違いです。0は百の位に置けないので、百の位は3通りしかありません。正しくは3×3×2=18通りです。

3. 同じものを区別してしまう

A・A・B・Cの4枚のカードを1列に並べる問題を、4×3×2×1=24通りとする間違いです。2枚のAを入れ替えても見た目は同じ並びなので、どの並びも2回ずつ数えています。正しくは24÷2=12通りです。赤・赤・青の3個の玉を1列に並べるなら、赤赤青、赤青赤、青赤赤の3通りです。同じものをふくむ並べ方は、授業レポート「オンデマンド授業 #9:場合の数 〜並べ方〜」でも扱っています。

4. 円く並ぶのに、1列と同じに数えてしまう

4人が円いテーブルに座る問題で、1列と同じ4×3×2×1=24通りとする間違いです。回転させると同じになる座り方を同じものと考える場合は、1人を固定して3×2×1=6通りです。

5. 確率を求めるときに、区別すべきものを区別しないで数えてしまう

2枚の硬貨を投げたときの表と裏の出方を、「表表・表裏・裏裏」の3通りとして確率を考える間違いです。2枚を「1枚目」「2枚目」と区別すると、表表・表裏・裏表・裏裏の4通りになります。中学2年の確率で、2枚とも表になる確率を1/3としてしまう誤りが起こりやすいことは、文部科学省の中学校学習指導要領の解説でも取り上げられています。正しくは1/4です。大小2個のさいころも、「大が1・小が2」と「大が2・小が1」は別の出方なので、6×6=36通りです。なお、確率ではなく「出た目の組み合わせは何通りか」だけを聞かれている問題では、区別しないで数えることもあります(下の「よくある質問」で説明しています)。

6. 「少なくとも1人」で数えすぎてしまう

男子3人・女子2人の5人から3人を選ぶとき、女子が少なくとも1人入る選び方を考えます。「先に女子を1人選び(2通り)、残りの4人から2人を選ぶ(4×3÷2=6通り)」として2×6=12通りとするのは間違いです。女子が2人とも入る組(3組)を、どちらの女子を先に選んだかで2回ずつ数えてしまっています。

正しくは、全体の選び方5×4×3÷(3×2×1)=10通りから、男子だけの1通りを引いて、10−1=9通りです。「少なくとも」と出てきたら、「全体−反対の場合」で考えると安全です。

7. 樹形図を書き漏らす・同じものを2回書く

思いついた順に書き出すと、書き漏れや重なりが起きやすくなります。最初の1つを固定し、アルファベット順や数の小さい順に枝を出しましょう。組み合わせを書き出すときは、「AB」を書いたら「BA」は書かないように、文字がアルファベット順に並ぶものだけを書くと、重なりを防げます。

練習問題5問(解答・解説つき)

ここまでの内容を確かめる練習問題です。まず自分で解いてから、下の解答・解説を見てください。答えが合っていても、「なぜ割るのか」「なぜ割らないのか」を自分の言葉で説明できるかも確かめてみましょう。

練習問題

問題1(並べ方か組み合わせか)
いちご・チョコ・チーズ・モンブランの4種類のケーキがあります。
(1) 違う種類のケーキを2個選んで買います。選び方は何通りですか。
(2) 違う種類のケーキを2個選び、兄と弟に1個ずつ配ります。配り方は何通りですか。

問題2(0のカード)
0、1、2、3、4の5枚のカードから3枚を並べて、3けたの整数をつくります。
(1) 整数は何通りできますか。
(2) そのうち偶数は何通りですか。

問題3(代表と役割)
6人の中から3人を選びます。
(1) 代表を3人選ぶ選び方は何通りですか。
(2) 委員長・副委員長・書記を1人ずつ選ぶ選び方は何通りですか。

問題4(少なくとも)
男子4人・女子2人の6人から3人を選びます。女子が少なくとも1人入る選び方は何通りですか。

問題5(となり合う並べ方)
A〜Eの5人が1列に並びます。
(1) AとBがとなり合う並び方は何通りですか。
(2) AとBがとなり合わない並び方は何通りですか。

解答・解説

問題1の答え:(1) 6通り (2) 12通り

(1) 買うだけなら、2個を入れ替えても同じなので組み合わせです。4×3÷2=6通りです。
(2) 兄に配るケーキと弟に配るケーキを入れ替えると、別の配り方になります。そのため並べ方として数えます。兄の分が4通り、弟の分が残りの3通りで、4×3=12通りです。(1)の6通りの組それぞれに、配り方が2通りずつあると考えて、6×2=12通りとしても同じです。

問題2の答え:(1) 48通り (2) 30通り

(1) 百の位は0以外の4通り、十の位は残りの4枚(0をふくむ)から4通り、一の位は残りの3通りです。4×4×3=48通りです。
(2) 一の位が0、2、4のときで場合を分けます。

  • 一の位が0のとき:百の位は残りの4通り、十の位は3通りで、4×3=12通り
  • 一の位が2のとき:百の位は0と2以外の3通り、十の位は残りの3枚(0をふくむ)から3通りで、3×3=9通り
  • 一の位が4のとき:一の位が2のときと同じように、3×3=9通り

合わせて12+9+9=30通りです。

問題3の答え:(1) 20通り (2) 120通り

(2) から考えると分かりやすくなります。委員長が6通り、副委員長が5通り、書記が4通りなので、6×5×4=120通りです。
(1) 代表は入れ替えても同じ3人です。同じ3人の組を、3人の並べ方の3×2×1=6回ずつ数えているので、120÷6=20通りです。

問題4の答え:16通り

「全体−反対の場合」で考えます。6人から3人を選ぶのは、6×5×4÷(3×2×1)=20通りです。反対の場合(女子が1人も入らない=男子4人から3人)は、残す1人を選ぶのと同じなので4通りです。20−4=16通りです。
確かめ:女子が1人入る場合は、女子の選び方2通り×男子4人から2人の4×3÷2=6通りで、2×6=12通り。女子が2人とも入る場合は、男子4人から1人の4通り。12+4=16通りで、同じ答えになります。

問題5の答え:(1) 48通り (2) 72通り

(1) AとBを1つのかたまりと考えると、「AとBのかたまり」「C」「D」「E」の4つを並べることになり、4×3×2×1=24通りです。かたまりの中のAとBの並び方が「AB」「BA」の2通りあるので、24×2=48通りです。
(2) 5人の並び方は全部で5×4×3×2×1=120通りです。そこから、となり合う48通りを引いて、120−48=72通りです。

中学生の方へ|確率は「場合の数」を数えるところから

中学2年の数学では、確率を「場合の数」をもとにして求めることを学びます。起こり得る場合を、樹形図や二次元の表を使って、落ちや重なりがないように数え上げることが大切です(文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説」)。

  • 2枚の硬貨:1枚目・2枚目を区別して、表表・表裏・裏表・裏裏の4通り。2枚とも表になる確率は1/4です。
  • 大小2個のさいころ:縦に大きいさいころの目、横に小さいさいころの目をとった二次元の表(6行6列)で、6×6=36通り。目の和が7になるのは、(大,小)=(1,6)(2,5)(3,4)(4,3)(5,2)(6,1)の6通りなので、確率は6/36=1/6です。

確率の問題で答えが合わないときは、分母になる「全部の場合の数」の数え方を見直すと、原因が見つかることがあります。小学校で学んだ並べ方・組み合わせの考え方と、「区別して数える」ことを確かめてみましょう。中学生向けのオンライン家庭教師については、中学生向けのページで紹介しています。

高校生の方へ|PとCの違い(数学A)

高校の数学Aでは、順列と組合せの意味を理解し、その総数を求めることを学びます。このとき、nPr、nCr、階乗(n!)という記号を使います(文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」)。高校では「組み合わせ」を「組合せ」と書くこともあります。

記号意味例
nPr異なるn個からr個を選んで並べる(順列)5P2=5×4=20
nCr異なるn個からr個を選ぶ(組合せ)5C2=5P2÷2!=20÷2=10
n!nの階乗。n×(n−1)×…×2×14!=4×3×2×1=24

PとCの使い分けは、この記事の「入れ替えテスト」と同じです。選んだものの順番を区別するならP、区別しないならCを使います。CはPを「r個の並べ方(r!)」で割ったもので、nCr=nPr÷r! という関係があります。たとえば6P3=6×5×4=120、6C3=120÷3!=120÷6=20です。

  • 残すほうを選ぶ:nCr=nC(n−r)。5C3=5C2=10は、「5人から3人を選ぶ=残す2人を選ぶ」と同じことです。
  • 階乗で書いた式:nCr=n!÷(r!×(n−r)!)。5C3=5!÷(3!×2!)=120÷12=10です。
  • 「選んでから並べる」:5人から3人を選んで1列に並べるのは、5C3×3!=10×6=60通りで、5P3=5×4×3=60と一致します。

また、「上着3着とズボン2本で3×2=6通り」のように、それぞれの選び方をかけ合わせる考え方を、高校では「積の法則」と呼びます。高校生向けのオンライン家庭教師については、高校生向けのページで紹介しています。

よくある質問

3種類のものの組み合わせは何通りですか?

問題の意味によって答えが変わります。りんご・みかん・ぶどうの3種類で比べると、次のとおりです。

問題の意味何通り考え方
3種類から2種類を選ぶ3通り3×2÷2=3
3種類から2種類を選んで、1番目・2番目を決める6通り3×2=6
3種類を全部1列に並べる6通り3×2×1=6
3種類から1種類以上を好きなだけ選ぶ7通りそれぞれ「選ぶ・選ばない」の2通りで2×2×2=8、何も選ばない1通りを引いて8−1=7
同じ種類を2個選んでもよいとして、2個を選ぶ6通り違う種類の組3通り+同じ種類2個の3通りで、3+3=6
1個ずつ2回選んで順に並べる(同じ種類でもよい)9通り3×3=9

「区別する・しない」は、どう判断すればいいですか?

名前や色、大小などで見分けられるものは、区別して数えます。A・B・Cの3人や、大小2個のさいころがその例です。一方、問題文が「出た目の組み合わせ」のように、区別しないで数えることを求めている場合は、区別しません。たとえば大小2個のさいころの出方は6×6=36通りですが、「1と2の組」のように目の組だけを数えるなら、違う目の組15通り+同じ目の組6通りで、15+6=21通りです。確率を求めるときは、見た目が同じ硬貨やさいころでも、区別して数えるのが基本です。

場合の数の公式は覚えたほうがいいですか?

小学生のうちは、公式を暗記するより「1番目、2番目…とかけ算する」「同じ組の重なりで割る」という意味を理解することを大切にしましょう。人数が少ない場合を実際に書き出して、式の答えと一致することを確かめると、理解が深まります。高校生は、nPr・nCr の記号と nCr=nPr÷r! の関係を、意味と合わせて覚えておくと使い分けやすくなります。

保護者の方へ|家で場合の数を教えるときのコツ

場合の数は、式を覚えるより「何を区別して数えているのか」をつかめるかどうかで差がつく単元です。ご家庭で見るときは、次のことを意識してみてください。

  • 式の前に「入れ替えたら別?」と聞く:お子さんが自分で「入れ替えると別だから並べ方」「同じだから組み合わせ」と言えるかを確かめます。
  • 小さい数で書き出してから式にする:いきなり式を立てずに、3人や4人の場合を書き出して、式の答えと一致するかを確かめる習慣をつけます。紙にA・B・Cと書いたカードを並べ替えてみるのも、イメージをつかむのに役立ちます。
  • 解き方を説明してもらう:答えが合っていても、なぜ割るのか(割らないのか)を説明できなければ、少し形を変えた問題で止まりがちです。説明できるかどうかで理解を確かめる考え方は、「わかったつもり」では成績は伸びない?でも紹介しています。

とはいえ、保護者の方が毎回「教える役」になると、親子でぶつかってしまうこともあります。中学受験の算数で、お母さまが教える役からサポート役に回ったご家庭の体験談(中学受験の算数、親が教える役からサポート役へ)も参考にしてみてください。

間違えた1問だけを、動画で見直す

宿題やテストで場合の数の問題を間違えたときは、TeachAI(β版)も使えます。間違えた問題の写真を撮ると、10〜20秒でその1問だけの解説動画ができるサービスです。家庭学習での使い方はTeachAIの使い方・活用法で、サービスの概要はTeachAIのページで紹介しています。

1対1で教わりたいときは

「条件のついた場合の数だけ、先生に教わりたい」というときは、オンライン家庭教師のTeachで、苦手な単元だけを1対1で教わることもできます。料金は1コマ60分1,995円〜(先生ごとに異なります)で、入会金・教材費・解約金・月額固定費はかかりません。受けた授業の分だけの都度払いなので、「この単元だけ」「テスト前だけ」といった使い方ができます。詳しくは料金ページと、小学生・中学受験向けのページをご覧ください。

実際の授業をそのまま体験できる初回無料体験もご用意しています。

まとめ|順番を区別するなら並べ方、しないなら組み合わせ

  • 場合の数は、起こり得る場合を落ちや重なりなく数えること。小学6年の算数、中学2年の確率、高校の数学Aで学ぶ
  • 順番を区別するのが並べ方(順列)、区別しないのが組み合わせ。迷ったら「入れ替えたら別の場合になるか」を確かめる
  • 並べ方は「1番目は何通り、2番目は何通り…」とかけ算する。5人から委員長と副委員長なら5×4=20通り
  • 組み合わせは、並べ方を同じ組の重なりで割る。5人から代表2人なら20÷2=10通り。選ぶ数が多いときは、残すほうを選ぶ
  • 樹形図は最初の1つを固定して、決まった順番で書き出す
  • 0のカード、同じもの、円く並ぶ場合、「少なくとも」の問題は、間違えやすいポイントを先に確かめる

この記事は、Teachのオンデマンド授業「#10 場合の数 〜組み合わせ〜」の内容をもとに、例題・よくある間違い・練習問題を加えて解説し直したものです。元になった授業は、授業の録画(YouTube)で見られます。

場合の数の授業レポートや、ほかの単元の解説もあわせて読んでみてください。

この記事を書いた人:オンライン家庭教師Teach 編集部

本記事は、オンライン家庭教師アプリ「Teach」を運営する株式会社teachの編集部が、教育・受験の実務知見と公開情報をもとに作成・更新しています。料金・サービス内容は公開時点の情報です。サービスの詳細はTeachとは・料金もご覧ください。記事づくりの方針は編集方針にまとめています。

{ Match in 3 hours }

読み終わったら、
先生と話そう。

3,500人の先生から、最短即日マッチ。
1コマ ¥1,995〜。月謝の縛り、ゼロ。

無料でアプリをダウンロード →